動物業界物語

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リクガメの強制給餌

御観覧いただき誠に有難うございます。

 

前々から計画していたのですが、今年からまた爬虫類の方も触っていこうと思い、現在カテゴリーを絞りながらですか ぼちぼち生体を集め始めております。

 

全般的に取り扱う予定ではいるのですが、とりあえず市場の動向を見ながら、需要と供給を見ながら、ですが最終的な判断は『好きかどうか❗』を判断基準に。

■リクガメ

■ミズガメ

■ヤモリ

今のところ、この3つのカテゴリーには力を入れていこうと思います。

 

 

最近 仕入れた個体で特にお気に入りなのがこちら

■ベルセオレリクガメ(ニシベルセオレガメ)

■WC

どうですか!?

この甲羅の美しさ。

綺麗な背甲に加え、他にないフォルムを併せ持ち

そして顔が超可愛い✨

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そして生体の価格の方もリクガメの中では可愛らしい方で、文句の付け所がなく人気が出ること間違いナシ!

 

と言いたいところなのですが、、、

 

これがなかなかクセのあるカメでして、警戒心が強く臆病。

なかなか新しい環境に順応しない個体が多い。

更に輸入直後のWCは輸送ストレスや様々な要因が重なり、コンディションを崩している個体が多く、個体の衰弱によって寄生虫が増殖して悪さをする。

このような事からなかなか餌を食べてくれない個体が多いのです。

 

何かしら食べてくれたら体力も付くので持ち直せるのでしょうが、入荷後はホント食わない。。。

 

●とにもかくにも駆虫薬を投与しないといけない

●食わない個体でも食わせないといけない

 

立ち上がってしまえば飼いやすいカメなのですか、上記2つが立ち上げるのに欠かせないのがネックですね、、、

 

 

当店では駆虫薬の投与をすませ、自発的にエサを食べない個体は強制給餌。

現在 個体メンテナンスの真っ最中です。

 

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どうですか、このめちゃくちゃ可愛い顔。f:id:OBJ-kyoto:20240312175116j:image

当店では流動食を直接胃に入れているのですが、しばらく食ってないと思われる軽くなった個体には先ずは経口補水液から始めます。

内臓の活動が止まった個体にいきなり栄養価の高い物を入れると突然死する可能性が高いからです。

これは爬虫類に限らず犬猫などの哺乳類、人間も同じです。

経口補水液を使う理由は水より分子が小さい為、脱水状態の個体には水よりも経口補水液

 

次に青汁を経口補水液で割って投与。

 

個体の様子を見て大丈夫そうなら生卵の卵黄を2回のうち1回投与。

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食材にはアミノ酸スコアと生物価という物があって

ザックリ言うと

アミノ酸スコアはどんだけ栄養が濃いねん❗

生物価はどんだけ吸収されんねん❗

と言う事です。

この類いの勉強したのはけっこう昔なので、古い知識なのかも知れませんが、生卵の卵黄については生物価100とされており、消化の必要なく吸収されるようです。

 

爬虫類の付加直後の栄養、ヨークサックがその卵黄ですね!

生卵を割った時、卵黄のどこかに直径1ミリ程度の白い点が探せばあります。

その白い点が卵黄と卵白を吸収してヒヨコになるんですね!

要は非常に吸収率の高い栄養の塊が卵黄という事です。

 

 

 

そして徐々に青汁を濃くしていき、レップカルをドロドロに溶かして投与します。

時々 自分でフードをほんの少し食べているようですが、まだまだ立ち上げには程遠い状態。

バチバチにコンディションあがってほしいものですね。