動物業界物語

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リクガメの日光浴

アメリカの諺でこのようなものがある。

 

You are what you eat.

あなたはあなたの食べた物でできている。

 

これは我々 人間だけでなく、他の動物にも言えることである。

 

日光浴により体内でビタミンDが作られる事は、爬虫類飼育者でなくても知っていることでしょう。

 

しかし その重要性をいくら周囲の飼育者に伝えたとしても、あまりピンとこないようです。

 

皮膚が紫外線を浴びる事によって、皮膚にあるプロビタミンD3という前駆体が血流に乗って肝臓に蓄えられ、次に腎臓へ運ばれる段階で酵素の働きを受けて活性型ビタミンDというD3ホルモンへと変化します。

この活性型ビタミンD(D3ホルモン)が小腸に運ばれカルシウムを血中に取り込む役割をします。

 

骨を強くするにはカルシウム

これは誰でも知ってる事ですが、せっかく良質なカルシウムを摂取したとしても、ビタミンDが不足していれば思うようの効果は得られないのです。

 

このように、日光浴は食事と同じぐらい大切は事なんですね!

 

余談ですが、人間の骨は常に作る作業と壊す作業が体内で同時に行われているようで、今ある骨が新しい骨に入れ換わるのに2年~2年半掛かるようです。

ですから今日から日光浴と食事を改善したから来月には骨太~とはならないのです。

健康な身体や丈夫な身体は日々意識的に継続的にしていかないと意味がないんですね。

 

さてリクガメの話。

骨の成長や強い骨を作るにはカルシウムとビタミンD(日光浴)が重要なのはお解りいただいたと思います。

 

そしてリクガメ飼育者の皆さんはご存知の通り

肋骨が変化・進化した物が亀の甲羅なんですね!

 

つまりはリクガメの甲羅の成長に日光浴が大きく関わっているのです。

ここで知っておかなければならないのが、日光浴と言っても直射日光を浴びる事が目的ではありません。

紫外線を浴びる事です。

※紫外線には3つのUVがあり、ここで必要としているのはUVBです。

晴天の日で紫外線80%だとすれば、曇りの日で40%

雨天で20%ホドの紫外線が降り注いでいるとされています。

また わざわざ庭やベランダに生体を出さなくても、紫外線は乱反射しますので窓を開けておくだけでも紫外線は差し込みます。

ただ ここで注意したいのはUVBはガラスやアクリルを通さないので、窓越しガラス越しで日光浴させているつもりになっているのを見聞きしますが、それはお手本にしない方がいいでしょう。。。

 

冷たい空気を吸わせるリスクを考えれば晩秋~初春は紫外線ランプに頼らざるを得ませんが、これからの時期は積極的に日光浴をさせてやりたいものですね!


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今はリクガメ大きな病気をさせず、健康的に

凸凹させず丸っとした甲羅で成長させるよう考察し検証している最中です。

WCの育った個体とCBの育った個体は全然違いますからね、、、

WCのようなフォルムの大きな個体に仕上げていきたいものです(^^;